世界で広がる「ソーダ税」とその背景

世界で広がる「ソーダ税」とその背景


普段何気なく飲んでいる「ソーダ」に関して、税金がかけられるという動きが世界で始まっていることをご存知ですか?この「ソーダ税」はあまり聞いたことがないという方が多いと思いますが、一体どのようなものなのか、背景には何が関係しているのか等、ご説明していきたいと思います。

世界で広がる「ソーダ税」ってなに?

世界で広がりを見せている「ソーダ税」とは一体どのようなものなのでしょうか。このソーダ税とは、WHO(世界保健機関)が提唱しているもので、糖分が多い飲料には課税を!というものです。

WHOは、2016年の10月に、糖分を多く含んでいる飲料には課税を行うようにと呼びかけたのです。
この”糖分を多く含んでいる飲料”というのは、砂糖や濃縮果汁を含んでいる商品のことを指しており、具体的には以下のようなものとなります。

  • 炭酸飲料
  • 果汁入り飲料
  • エナジードリンク
  • 加糖アイスティー
  • レモネード
  • スポーツドリンク

これらは普段私達が何気なく飲んでいるものばかりであり、課税があるとなればあまり嬉しいことではありませんよね。

ソーダ税の課税呼びかけの背景は?

では、このソーダ税はどうして課税が呼びかけられるようになったのか、その背景を確認していきましょう。ソーダ税が呼びかけられている背景には、肥満や糖尿病患者の深刻な増加が挙げられます。
商品自体の価格を引き上げることで、糖分を多く含む飲料の消費量を抑えることができ、その結果、肥満や糖尿病などの重大な病気を患う患者を減らす効果が期待できます。糖分の過剰摂取による肥満が世界では深刻になっており、ソーダ税のみならず、健康に悪影響を与える商品への課税が進んでいるのです。例えば、ポテトチップス税なども実際に導入している国があり、糖分や塩分の過剰摂取による健康被害が深刻な場合にはこのような課税も有り得るということです。
アメリカの研究成果では、税金で飲料価格が2割引き上がれば、その消費量は2割以上も減るという報告があります。ソーダ税を課すことによって、病気を減らして死亡者も減らすことができ、医療費も減るのではないかという考えがWHOにはあるのですね。

もともと砂糖には課税があった

実は日本では、1901年に砂糖に対して消費税が課されていました。これは砂糖が贅沢品として認識されていたためで、健康とは無関係なのですが、課税されていた事実は存在しています。
ただ、1989年に消費税が導入されるようになってからは、砂糖に対する消費税が廃止されているのですね。

その後、砂糖に対しての課税を検討すべきという話が、2015年に厚生労働省内で提案されています。この時の課税の提案の理由としては、今回のソーダ税のように”健康を損ねる可能性があるものだから”となっています。

砂糖関係の課税についての話は、ソーダ税が初めてではないのです。

日本ではどうなの?

日本では、今のところソーダ税は導入されていません。「WHOの提唱については認識はしているものの、海外の状況に比べ日本には肥満の人が少なく、具体的な取り組みは検討していない」とのことです。
また、「海外の状況を勉強している」とのことで、どちらかと言えばソーダ税には消極的な姿勢と言えます。国内ではソーダ税などを強いることについては良い意見が少なく、それよりも一人ひとりの食生活を改善すべきという声もあります。今後はどのような動きになるのか不明ですが、近い将来健康維持の目的で課税される日がくるかもしれません。

おわりに

ソーダ税という税金について、はじめて知ったという方もおられると思います。日本では今のところ導入予定がありませんが、そのうち導入されることになるかもしれません。
健康を害すほどにたくさん飲むことをやめるだけで、糖尿病や肥満などは避けることができます。
ソーダ税の課税に踏み出すことになる前に、国民一人ひとりが食生活を少しだけでも意識していくことが大切だと言えます。

参考サイト

米で“ソーダ税”導入、炭酸飲料課税で肥満は減るか|新聞・週刊誌「三面記事」を読み解く|ダイヤモンド・オンライン